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Antoine de Saint-Exupery/サン=テグジュペリ5

2009年10月14日

「人間の一切の進歩は、己の問いに何の意味もないのを、次々と見出してゆくことだ、と。

 けだし、この私も、賢者たちの意見を求めたことがあります。

 だがそれは、彼らが先の年私の課した問いに、いくばくかの答えを見出したからではないのです。

 ───主なる神よ、それは今彼らが、我とわが身に、微笑みかけているからなのです。

 思うに彼らには、真理は、問いの消滅として到来したのです。」

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<われわれは、科学上のありとあらゆる問いが答えられてしまったとしても、

 なお自分たちの生の問題には触れられていない、と感ずる。

 もちろん、そのときには、もはやいかなる問いも残っておらず、正にそのことが答えなのである。

 生の問題の解決を、人はそのような問題の消滅に見る。>

ウィトゲンシュタイン

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「私は知っております。智慧とは、答えではなく、言語の作りなす転変からの快癒であることを。

 かの愛しあう者たちを見て、私はこのことを知るのです。

 彼らは、己が前の日に問うた問いに、何の答えも得られなかったことをよく知りながらも、

 オレンジの畑の前の丈低い石垣に腰を下ろし、足を垂れ、肩を寄せ合って座っています。

 それは、もはやいかなる問いも問われぬということなのです。」

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「僕は死を軽んずることを大したことだとは思わない。

 その死がもし、自ら引き受けた責任の観念に深く根ざしていないかぎり、

 それは単に貧弱さの表れ、若気のいたりにしか過ぎない。

 僕はかつて一人の若い自殺者を知った。

 どんな恋の悩みが彼をして、入念に、自分の心臓に一弾を打ち込ませたものだか、僕にはもう記憶がない。

 僕はまた、どんな文学的な誘惑に駆られて、彼がその手に雪白の手袋をはめたものやら、知らない。

 ただ僕は思い出す、この情けない見せびらかしを前にして自分が高貴な印象を受けるかわりに、

 じつにあさましい印象を受けたことだけを。

 つまりこの男の愛すべき相貌の裏側、この人間の頭蓋の中には、何ものも存在しなかった。何ものも。

 存在したのは、ただ他の多くの娘と同じような愚かしい一人の娘の姿だけだったのだ。」

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「この国のためになるように行動するに当たっては、

 わたしは毎瞬、全ての愛をかけて、この方向に重みをかけてゆかねばならない。

 重みをかけるとき、海は必ず道を見い出すものだ。」

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「最初の船を作るために人間は何をすべきか? 公式化するにはあまりに複雑すぎる。

 その船は、結局のところ、無数の矛盾した手探りから生まれるだろう。

 だが、その人間はいかなる者であるべきなのか?

 ここで私は、創造の根源に触れる。

 彼は商人であるか、さもなければ、兵士であるべきなのだ。

 なぜなら、そのときはじめて、遥かなる土地への愛によって、

 彼はやむにやまれず、技術者たちを動員し、労働者たちを呼び集め、

 そしてある日、己の船を進水させるだろう!」

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「その心に海原への天職を有するものは、難破によって死ぬことを受諾する。

 その男にしても、難破の時にはおそらく、罠が自分の上で閉ざされるときの動物のように、もがき苦しむのは事実だろう。

 だが、そのような恐怖の突発

 ───彼はそれがあることを予期し、それを受諾し、かつ軽蔑しているのだ───

 がとるに足らぬものであり、

 それとはまさに逆に、いつの日か自分が海原で死ぬであろうという確信のほうこそ、

 彼の意にかなうものであることも事実なのである。

 けだし私は、彼らを待っていた。

 予期されたとおりの残酷な死を嘆く叫びを耳にしようと、その叫びのうちに、

 女どもの心を誘うがごとき大言壮語ならざるもの、愛への秘められた祈願を、

 それを口にすることへの羞恥を聴き取るのである。」

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「真の創造とは、未来に対する予断ではない。空想や理想郷の追求ではない。

 それは、過去から遺産として受け取った雑然たる素材の山たる現在のうちに読み取られた、新たなる面ざしなのだ。

 おまえにとって、それを享受することも、嘆くことも、重要なことではない。

 けだし、それらの素材は、生まれ出でたのち、お前と同じように単一なるありかたで、ただ存在しているのだ。」

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「どうしてお前たちは、絶望する理由があるなどと思うのか?

 つねにただ、不断の誕生のみが存在するのだ。たしかに、取り返しのつかぬものは存在する。

 だがそこには悲しきことも、喜ばしきことも、何一つ存在しないのだ。

 それは、かつてあったものの本質そのものなのだ。

 我が誕生は、取り返しのつかぬことである。今私はここにいるからだ。

 過去も、取り返しのつかぬことである。

 だが、現在は、建築家の足元に雑然と転がった材料のように、お前たちに与えられている。

 それによって未来を作り上げることが、お前たちの仕事なのだ。」

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「たとえ、どんなにそれが小さかろうと、僕らが、自分たちの役割を認識したとき、

 はじめてぼくらは、幸福になりうる、そのときはじめて、僕らは平和に生き、平和に死ぬことができる、

 なぜかというに、生命に意味を与えるものは、また死にも意味を与えるはずだから。」

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「私が一所懸命働いたあの砂漠の窪みに私を眠らせ、おまえの栄光を賭して、統一の実現に努めるがいい。」

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Antoine de Saint-Exupery/サン=テグジュペリ

Antoine de Saint-Exupery/サン=テグジュペリ2

Antoine de Saint-Exupery/サン=テグジュペリ3

Antoine de Saint-Exupery/サン=テグジュペリ4

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フランスの作家。操縦士。

詳細はWikipedia

ここで紹介している名言は主に品数の少ない『城砦』からの引用であり、

夜間飛行』、『人間の土地』からも1つ2つ引用しています。

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