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Antoine de Saint-Exupery/サン=テグジュペリ3

2009年7月25日

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「対立するものなど、決して存在しない。

死といい生というも、舌を出して争いあう言葉に過ぎぬ以上、

やはりお前は、お前の生命を投げ出させるものによってしか生き得ないのだ。

死を拒否する者は、生命をも拒否する。

お前を越えるものが何もないならば、お前が受けるものもまたない。

あるとすれば、おまえ自身から受けるものに他ならない。だが、空しい鏡から何を引き出すというのか?」

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「思うに、対立しあうとか、矛盾しあうとかいうことは、また別の問題である。

生命であるところの真理しか私は知らないし、

生命が素材を支配したときの統一であるところの、ただ一つの秩序しか私は認めない。

素材が一律でないとしても、いっこうに構いはしない。

私の言う秩序とは、各人を通してなされる、全ての人間の普遍的な協力であり、

かかる秩序こそ、不断の創造へと私を強いるのである。

けだしそれは、矛盾を吸収し得るがごとき言語を作り出すよう、私に強制するからである。

しかも、それ自身が生命であるところの言語を。

秩序を創造するためには、拒否することなど断じてあり得ない。」

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「秩序とは、生命の結果であって、その原因ではない。

秩序とは、ある強力なる都市のしるしではあるが、その起源ではない。

生命と、熱情と、あるものに向かう心の傾きとが、秩序を創造する。

しかし、秩序は、生命をも、熱情をも、あるものに向かう心の傾きをも創造することはない。」

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「彫刻家にとって、口なり、鼻なり、あるいは顎なりを彫り刻むことが問題になっているとでも思っているのか?

とんでもない思い違いだ。これらの各部分が互いに奏でる共鳴のみが問題なのだ。

そして、その共鳴は、たとえば、人間の苦悩を現すものになるだろう。

かつまた、その共鳴は、お前の耳に伝わることが出来る。

なぜなら、個々の事物ではなく、それらを結び合わせる結び目とお前は交わることになるのだから。」

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「彫刻家は心に宿した作品ゆえに重い。どのように捏ね上げるかを知らなくても、そんなことはどうでもいい。

親指の動きを繰り返し、過誤に過誤を、矛盾に矛盾を重ねながら、粘土を通じて、まっすぐに己の創造へと歩んでゆくだろう。

知性にしても、判断力にしても、創造者ではない。

彫刻家が知識と知性に過ぎないならば、彼の手は天才に欠けるに違いない。」

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「誰が、ばらばらになった世界のなかに、ひたすら彼の天分の力によって、

新しい面ざしを彫り刻み、人々がその方に眼を向け、それを知るように強制することができるだろうか?

さらにまた、それを知ることによって、それを愛させることができるだろうか?

これはけっして、論理家の仕事ではなく、創造する者、彫り刻む者の仕事である。

おそらく、その者のみが、おのが弁明を要せぬ大理石に挑んで、

そのなかに、愛を目覚めさせる力を刻み込むのである。」

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「そして、かの者は、海原の広がりよりもさらに広大な、冷たい水の広がりを見出すだろう。

すでに昔、彼は泉のわき出る音を耳にしながら、この広がりをはっきりと予感していたのだ。」

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「一滴の水が、どうして己を大河と知るであろうか?だが大河は流れているのだ。

樹木を作る細胞の一つ一つが、どうして己を樹木と知るであろうか?だが、樹木は伸び広がっているのだ。」

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「さて、君ら、建築家よ、君たちは、日常的なものへの好みを失うことによって、偉大な者となるであろう。

おまえたちは、成就すべき真の作品によってのみ、誕生するであろう。

けだし、真の作品なるものは、お前たちに仕えず、

お前たちのほうがそれに仕えるよう強制するがゆえに、おまえたちを吸引することになるのだ。

偉大さのない作品を作ったとて、どうして偉大なる建築家が誕生するであろうか?」

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「私は未来を彫り刻む。あたかも、鑿をふるって大理石からおのが作品を引き出す創造者のように。

神の面ざしをかくしていたうろこは、ひとつまたひとつと剥げ落ちてゆく。

他の者たちは言うだろう、

「その大理石は神をうちに秘めていたのだ、彼はそれを見つけ出したのだ、彼の動作は手段だったのだ。」と。

しかし、私は言おう、彼は計算していたのではなくて、石を鍛えあげていたのだ、と。

その面ざしの微笑は、汗と、火花と、ふるわれた鑿と、大理石の混合から作られているのではない。

微笑は、石のものではなく、創造者のものだ。」

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「救いは一歩踏み出すことだ。もう一歩、そしてこの同じ一歩を繰り返すことだ……」

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